菅義偉官房長官は19日午前の記者会見で、ロシアのプーチン大統領が前提条件をつけずに平和条約を締結するよう改めて求めた18日の発言について「日ロ関係の発展を加速したい、そういう強い気持ちの表れではないか」と述べた。一方「北方四島の帰属の問題を解決して平和条約を締結する」との日本政府の立場も強調した。
プーチン大統領は、ロシアがウクライナ南部のクリミア半島を一方的に併合し、日本政府が制裁を科していることについても言及し、「信頼醸成に役立つと言えるのか」と不快感を示した。外務省幹部は「相手をたじろがせるのが目的だ」と述べ、プーチン大統領が日本側を牽制(けんせい)したとの見方を示した。