愛知県電気工事業工業組合は24日、電気事業法に基づく一般家庭や商店向けの電気設備点検で、少なくとも2009年から一部の記録を改ざんしていたと発表した。対象は名古屋市昭和区、瑞穂区、熱田区内のアパートなど1410棟。調査員がエレベーターに軽微な漏電の疑いがある場合などに、数値が基準内になるようにしていたという。
調査は4年に一度で、中部電力が委託していた。6人いる調査員への聞き取りで判明したという。先輩から手口を引き継いだといい、動機については「詳しい調査のために電気を止めると、管理人に迷惑がかかる」(大平治義専務理事)などと説明した。改ざんがあった場合でも、漏電の程度から見て火災や感電の危険性はないとしている。
中電は12日に組合から報告を受けたといい、24日から27日にかけて対象建物を調べる。