トヨタ自動車は24日、新型の「レクサスES」を国内向けに発売した。海外では30年近く販売されてきた高級ブランド「レクサス」の中型セダンだが、国内市場では初投入となる。同日、東京都内で新型車両を報道陣に公開した。
乗り心地VS.デザイン レクサスES開発者の答えは…
海外では1989年の初登場から7代目にあたり、2012年以来6年ぶりに全面改良。従来の乗り心地のよさに加え、外観のデザイン性や運転時の操作性も追求した。
サイドミラーをカメラに置き換える「デジタルアウターミラー」を量産車として世界で初めて採用。鏡の代わりに小型カメラで撮影し、映像を車内の運転席左右に配置した5インチ画面に映し出す。右左折時や後退時に画角を広くしたり、夜間に自動で明るさを調節したりできるという。
全長は4・97メートルで、クーペに近いデザインだが、前輪駆動のため後部座席に広い車内空間を実現。サスペンションや座席をスポーツ仕様にする「Fスポーツ」を、レクサスESで初めて設定した。歩行者や自転車(昼間のみ)を検出して衝突を防ぐなど、最先端の安全機能も装備した。
レクサスESは国内では1991~2005年にかけて、「ウィンダム」の名前でトヨタブランドから販売されていた。「日本でも十分戦っていけるポテンシャルがある」(沢良宏専務役員)と判断し、本来のレクサス名で国内に初投入することにした。
価格は580万円(消費税込み)から。2・5リットル直列4気筒エンジンを搭載したハイブリッド専用車で、燃費はガソリン1リットルあたり23・4キロ(JC08モード)。デジタルアウターミラーのオプションは、国内向けの最上級グレードのみで21万6千円(同)。(初見翔)