サウジアラビアのムハンマド・ジャダーン財務相が２５日、首都リヤドで朝日新聞の取材に応じ、中止が取りざたされる国営石油会社サウジアラムコの新規株式公開（ＩＰＯ）について、「予定通り行われる」と強調し、２０２０～２１年ごろになるとの見方を示した。

サウジ皇太子、サウジアラムコの上場延期 国営石油会社

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サウジは、アラムコの上場により集めた資金を石油に頼る経済構造の変革のために使う計画を１６年に発表。時価総額は２兆ドル（約２２４兆円）を超え、うち５％分を市場に出すとしていた。

実現すれば過去最大のＩＰＯになる見込みで、世界の証券取引所が誘致をめざしていた。だが、当初予定の１８年から遅れたため、ＩＰＯが中止になるとの見通しが報じられていた。

一方、サウジ人記者ジャマル・カショギ氏が在トルコの自国総領事館で殺害された事件の影響で、サウジのムハンマド皇太子肝いりで２３～２５日にリヤドで開かれた国際経済会議は、各国の政財界トップや投資家が相次いで参加を見送った。

この事件の外国投資への影響について、ジャダーン氏は「一つの出来事で判断されるものだとは思わない」と述べ、影響は限定的だとの見方を示した。「参加しなかったほとんどの人は年末にサウジを訪問する見込みだ」と発言。外国との取引には「（事件による）否定的な兆候はない」と自信を見せた。

事件については、「無実の国民…