中国の乗用車販売に急ブレーキがかかっている。不動産取引の過熱で市民の懐に余裕がなくなったほか、ネット金融への規制が強まって高額品の買い控えが起きたためだ。取得税優遇の終了も響いた。経済官庁の幹部は市場の低迷は長期化すると見通しており、巨大な成長市場に期待をかけてきた日本メーカーの衝撃も大きい。
中国自動車工業協会によると、9月の乗用車販売は前年同月比12%減の206万台で、3カ月連続で伸び率が前年を割った。足元で改善しつつある小売総額の伸び(9月は同9・2%増)とは対照的に、鈍化が鮮明になった。これまでとりわけ好調だったSUV(スポーツ用多目的車)の売れ行きが減退している。
今年1~9月の累計は、前年同期の2・4%増から0・6%増まで落ち込んでおり、通年では前年割れとなる可能性もささやかれ始めた。
販売不振の背景として指摘され…