国産ワインのラベル表示が30日から改められた。地名とブドウの産地が異なる場合は実態に近い表記にする必要があり、「日本ワイン」を名乗れるのは国産ブドウ100%だけ。国産ワインの価値を高めるための措置で、「ご当地ワイン」も変更を迫られている。
「長く親しまれた名前だが、消費者のためにもなる新基準を尊重しました」。山形県上山市のタケダワイナリーの岸平典子社長は話す。同社は2008年の北海道洞爺湖サミットなど、国際会議の食事会で提供されるワインを手がける。約40年販売してきた主力の「蔵王スター」は、「タケダワイナリーシリーズ」に変えた。
蔵王スターの原料となるブドウは、白ワインが蔵王山麓(さんろく)の同市内で栽培され、赤ワインは主に同県天童市が産地。「蔵王=蔵王国定公園」と解釈され、天童市が対象外となった。赤ワインに「蔵王」が使えない可能性があり、ブランドが保てないと判断した。
赤ワイン用のブドウ栽培は上山…