九州電力は3日、大停電の回避を目的に再生可能エネルギーの受け入れを一部遮断する「出力抑制」を実施した。先月中旬に離島を除き国内で初めて実行してから通算5回目。過去4回はいずれも太陽光発電のみを抑えたが、この日は風力発電も初めて対象にした。
3日は午前9時から午後4時に取り組み、最大38万キロワットを抑えた。九電は抑制の対象事業者を輪番で選んでいる。風力の事業者は約60件で太陽光の約2万4千件に比べて少ないが、5回目で初めて対象に含まれることになった。九電は4日の日曜も実施する。
出力抑制は、電力の需要と供給のバランスが崩れ、大規模な停電になるのを防ぐための措置。これまではいずれも、天候に恵まれて太陽光発電などの供給が上がる一方、冷暖房やオフィス需要の落ちる土日に実施している。(山下裕志)