阪急阪神ホールディングス(HD)が発表した2018年9月中間決算は、売上高が前年比3・6%増の3747億円となったものの、営業利益は9・6%減の566億円にとどまった。9月の台風21号や北海道地震など、自然災害の影響を受けた。
売上高が伸びたのは、マンション販売が好調だったことが理由だ。分譲戸数は前年より8割伸び、不動産事業全体の売上高は11・4%増の996億円となった。
一方で、利益を押し下げたのは、9月に相次いだ災害だ。関西を襲った台風で鉄道の運休が相次ぎ、ホテルの利用も減った。北海道地震は、旅行のキャンセルをまねいた。
このほか、シーズン終盤の甲子園球場での阪神タイガースの公式戦が中止になったのも響いた。試合は10月以降に延期となったが、それまでに順位が確定。上旬にクライマックスシリーズへの道が断たれたことで、「集客が伸び悩んだ」と幹部は嘆く。
純利益は18・7%減の338億円だった。19年3月期(通期)の純利益の予想は、700億円から650億円に引き下げた。災害による施設の修繕に伴う損失が発生する見通しという。(中島嘉克)