重さ(質量)の単位「キログラム」の定義が、「国際キログラム原器」と呼ばれる分銅から、約130年ぶりに見直される。改定を審議する「国際度量衡総会」が13日からフランスで始まるのに先立ち、産業技術総合研究所(産総研)が日本にある精密な原器の複製「日本国キログラム原器」を公開した。
今月2日、茨城県つくば市にある産総研の建物の地下室。厚さ約20センチの金属製の扉を開くと、中から大きな金庫が現れた。二重のガラスケースに覆われて日本国原器が保管されている。
原器は白金イリジウム合金製で、直径と高さがいずれも39ミリの円柱状。国際原器にあわせて作られた40個の複製の一つで、19世紀末に日本に到着した。
原器にカビが生えて質量が狂う…