農林水産省は16日、岐阜市畜産センター公園内で飼育する豚2頭について、豚(とん)コレラの疑いがあると発表した。同市内では9月、約8キロ離れた養豚場で、国内では26年ぶりとなる豚コレラの発生が確認されており、これで2例目。
県などによると、15日午後、岐阜市の獣医師から県中央家畜保健衛生所に「豚の元気がなくなり、発熱している」との連絡があった。血液検査やPCR検査を経て16日未明、豚コレラの疑いがわかったという。
豚コレラは、人には感染せず、感染した豚の肉を食べても健康への影響はない。
同公園では、9月に1例目の発生が確認されてから、市民が豚とふれあう機会を中止し、屋内で飼うなどの措置をとっていたという。県は公園内の豚全23頭を殺処分したうえ、半径10キロ内の施設の豚の移動や搬出を制限している。
施設の周辺ではこれまでに、野生のイノシシ49頭で感染が確認されていた。農水省は疫学調査チームを派遣し、感染経路などを調べる。