来年10月の消費増税に向けた経済対策について、麻生太郎財務相は16日の閣議後会見で、「ばらまいた結果、えらいことになって、そっち(財政再建)の方が進まなかったじゃ、話が違う」と述べ、規模の拡大には慎重な姿勢を示した。
麻生氏は、2014年の前回の消費増税より増税幅が小さく、軽減税率も導入する点を挙げ、「(増税の)絶対額に違いがある」と強調。経済状況についても「景気感があの頃とはだいぶ違う。企業収益もいいし、その他の経済指標もいい」と述べた。
増税対策をめぐっては現在、ポイント還元やプレミアム商品券の発行などが検討されているが、麻生氏は「どれぐらい必要なのか、正直分からない」と疑問を呈し、増税の目的は「財政再建が大きな柱の一つだ」と指摘。「バランスをとってやらないといけない」と牽制(けんせい)した。(笠井哲也)