19日午前0時半ごろ、兵庫県稲美町加古の会社員藤本隆一さん(44)から「倉庫から自宅に火が燃え移っている」と119番通報があった。県警によると、火は約3時間後に消し止められたが、藤本さんの長女で小学6年の彩花(いろは)さん(12)と長男で小学2年の宗一郎さん(8)が病院に搬送され、死亡が確認された。藤本さんも頭や手にやけどを負った。
加古川署によると、藤本さん宅は木造2階建てで、家族4人暮らし。彩花さんと宗一郎さんは出火当時、2階で寝ていた。藤本さんらは18日、庭でバーベキューをしていたという。同署は火元の可能性がある倉庫を中心に実況見分し、出火原因を調べている。
現場はJR神野(かんの)駅の南東約2キロの住宅が立ち並ぶ一角。
彩花さんと宗一郎さんが通っていた小学校の校長は「彩花さんは友達思いで一生懸命な子だった。修学旅行に行ったときは周りに気を使っていた。宗一郎君もやさしい子だった。臨時集会を開いて児童たちに伝えると泣いている子もいた。本当に悔しい」と話した。
近所に住む女性(68)は「たまに『いってらっしゃい』と声をかける程度だったが、亡くなった2人は元気で明るい子だった。仲のいい家族で、両親も子ども思いだった」と話した。