学校法人・森友学園との国有地取引の経緯を調べていた会計検査院は22日午前、財務省の文書改ざんを受けて今春から進めていた追加検査の結果をまとめ、参院予算委員会の理事懇談会に提出した。改ざんした決裁文書を検査院に提出した財務省の行為を違法と認定する一方、かかわった職員らの懲戒処分の要求は見送った。
検査院は昨年11月にいったん検査報告書をまとめたが、今年3月に文書改ざんが発覚したことを受け、追加で検査を進めていた。
追加検査の報告で、検査院の検査に対して改ざん文書が提出されたことで「実際に行われた会計経理にかかる意思決定の経緯などを正しく把握できなかった」と指摘。学園側との交渉記録を故意に提出しなかった行為とともに、会計検査院法違反だと認定した。
ただ、元理財局長の佐川宣寿氏がすでに退職していることや、提出文書の改ざんに主にかかわった職員らがすでに懲戒処分を受けていることなどから、検査院法に基づく懲戒処分要求は行わないこととした。
今回の検査では、改ざん前の文…