政府が大阪誘致をめざす2025年万博の開催地が23日(日本時間24日未明)、パリで開かれる博覧会国際事務局(BIE)の総会で決まる。日本が選ばれれば、大阪では1970年以来の大規模万博。現地では22日、立候補国による最終プレゼンのリハーサルが行われた。
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25年万博には、日本のほかにロシア(エカテリンブルク)とアゼルバイジャン(バクー)が立候補。開催地はBIE加盟国(170カ国)の投票で決まる。投票権があるのは加盟国のうち、運営のための分担金を支払っている国。日本政府は、投票権を得るのは160カ国程度とみている。
誘致関係者によると、日本の支持を公表しているのは英国、ベルギー、アルゼンチン、カンボジアなど17カ国。文書などで支持を伝えた国を含めると70カ国近くになるという。ただ、新たに投票権を回復する加盟国が増加する中で、ライバル国が分担金を肩代わりしているとの観測もあり、政府内には警戒感も広がっている。
大阪府の松井一郎知事や大阪市の吉村洋文市長は20日にパリ入りし、政府高官や財界関係者らと手分けして実際に投票をする各国の代表らと個別に会談。世耕弘成経済産業相も21日にパリに入った。菅義偉官房長官は22日の会見で「予断を許さない状況だが、最後まで日本決定に向けて全力で取り組んでいきたい」と述べた。
23日の総会は日本時間午後7時ごろから立候補国がプレゼン。投票開始は同24日午前0時前後とみられ、無記名の電子投票になる。投票総数の3分の2以上を得た国が当選だが、初回で決まらなければ、上位2カ国による決選投票となる。(パリ=新田哲史、半田尚子)