シリア国営通信は25日、シリア北部アレッポの住宅地で24日夜に有毒ガス弾を使った砲撃があり、107人が呼吸困難を訴えて治療を受けていると報じた。アサド政権は、「テロ組織が塩素ガスを使った」との見方を示している。反体制派が最後の大規模拠点として政権軍と対峙(たいじ)する北部イドリブ県の情勢に影響を与える可能性もある。
反体制派の在英NGO「シリア人権監視団」も25日、24日夜にアレッポ西部への砲撃があり、94人が呼吸困難の症状を示したと発表した。AFP通信などによると、政権軍を支援するロシアの国防省は25日、この砲撃を実施した勢力を空爆したと明らかにした。イドリブ県の非武装地帯にいる反体制派勢力に対するものとみられている。(イスタンブール=其山史晃)