米カリフォルニア州で過去最悪の被害を出した山火事で、最後まで燃えていた州北部の火事が２５日、発生から２週間余りでようやく鎮火した。死者は北部だけで８８人で、州内３カ所の山火事全体では９１人に上る。火が一気に燃え広がったことで犠牲が拡大したことが、被災者らの証言で浮かび上がってきた。

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州北部パラダイスでは４分の３の家屋が燃えた。２６日、検問所を抜けて市中心部に入ると、焦げた臭いが鼻をついた。道沿いの家屋の半数以上は全焼し、道路脇には乗り捨てられたとみられる車が黒こげになって放置されていた。一帯では東京２３区の面積に匹敵する６２０平方キロが焼失した。

山火事が発生したのは今月８日の早朝だった。パラダイス郊外の避難所に身を寄せるアシュリー・ルードさん（２８）は「警戒を呼びかける連絡も市からはなかったのに、気づいたら、火はもう１ブロック先まで迫っていた」と振り返る。

ボーイフレンドの自転車の後ろに乗せてもらい、市の中心部まで逃げてきたが、道路の両側は火に包まれていた。

「荷台に乗…