性的マイノリティーや支援者らによる毎年恒例のパレードが6月30日、米ニューヨークであった。世界中でパレードが始まるきっかけになったとされる「ストーンウォール暴動」から50年の今年は、参加者が過去最高規模となり、世界中から約700グループの十数万人が中心部を練り歩いた。
沿道は性的多様性の象徴である6色の旗や扇子を掲げる観衆で埋められた。パートナーの男性と参列したニューヨーク在住のゲイ、グラハムさん(33)は「(トランプ政権下で)性的少数者を取り巻く政治的状況は厳しい。けど、これだけ多くの人が集い、互いを認め合おうとしていることが誇らしい」と語った。
ニューヨークでは1969年6月、警察が同性愛者の集うバー「ストーンウォール・イン」を家宅捜索。同性愛者らが当時くり返されていた不当な弾圧の一環ととらえ、初めて大規模な反抗をした。これを機に翌年6月から「プライド」(誇り)を合言葉としたパレードが始まり、世界中に広まったとされる。(ニューヨーク=藤原学思)