サウジアラビア人記者のジャマル・カショギ氏がトルコ・イスタンブールのサウジ総領事館で殺害された事件で、トルコの捜査当局は26日、北西部ヤロワ県の邸宅を捜索した。いまだに見つかっていないカショギ氏の遺体の発見を目指したものとみられる。
【特集】事件の経緯は、王室の関与は…サウジ人記者殺害疑惑
トルコ検察によると、10月2日にカショギ氏を殺害したとされる容疑者グループの1人が、事件前日に邸宅に住むサウジ人と接触していた。検察は2人がカショギ氏を殺害した後の遺体の処理について相談した可能性があるとみている。トルコメディアによると、捜索にはドローンや警察犬も使われ、敷地の井戸から試料も採取されたという。
サウジ検察は15日、カショギ氏殺害にかかわったとされる5人に死刑を求刑する方針を示した。カショギ氏の遺体は切断後に地元の協力者に渡されたとされるが、行方はわかっていない。トルコ当局は、遺体が薬剤で溶かされた可能性も調べているとされる。(イスタンブール=其山史晃)