神奈川県葉山町で2015年8月、飲酒運転の乗用車にはねられて亡くなった神戸市出身の美大生、濱口望(のぞみ)さん(当時23)の両親が、車を運転していた男性と同乗者3人に損害賠償を求める訴訟を神戸地裁に起こし、28日に和解が成立した。男性を含む4人が遺族に6300万円を支払うという内容。
この事故により、濱口さんといっしょにいた友人2人も重傷を負った。飲酒して車を運転していた男性は現場から逃げたが逮捕され、自動車運転死傷処罰法違反(危険運転致死傷)の罪で実刑が確定している。
濱口さんの両親は、同乗者の責任も問うため、昨年4月に提訴。地裁が和解を勧告していた。濱口さんの母、雅子さん(56)は和解後、「飲酒運転は不幸しか生まない。お酒を飲んで運転する人がいなくなってほしい」と取材に答えた。