体操男子の内村航平(リンガーハット)による「内村航平 体操教室」が2日、地元・長崎で開かれた。「体操をもっと広めたい」と日本体操界初のプロ選手となって約2年。自らの名を冠した体操教室で、内村は子どもたちと「三つの約束」をした。
東京オリンピック2020
昨年から故郷で始め、今回で2回目。冒頭で、子どもたちにお願いをしたことがある。
①楽しく体操すること②できないと思ってもチャレンジすること③集合と言ったらすぐに集合すること。
特に強調したのは、「楽しむこと」と「チャレンジすること」だった。
後転を怖がる5歳児には「一回やってみないと分からない。やってみることが大事だよ」。跳び箱を見事に跳び越えた子には「5歳でとべるのはすごい。勇気をもらった!」。
内村自身、チャレンジの積み重ねで2012年ロンドン五輪、16年リオデジャネイロ五輪での個人総合連覇にたどり着いた。だからこそ、「怖い、危ないと思うことはあるけど、チャレンジした時の達成感はそれを上回る。ケガをしない範囲でチャレンジしてほしい」と何度も繰り返した。
同時に、楽しんでもらおうと笑顔は絶やさなかった。「前転はしっかり体を丸めたまま回ろう」「側転は一本の線の上でやるイメージを持って」。前転、後転、側転に跳び箱。体操の基本を1時間半教えた。
教室後、「楽しいと思える一日だった。良い刺激というか、原点にかえれた」と話した。
東京五輪のプレシーズンとなる来季へ向け、「まずはケガをしないこと。あと2年もないけど、どう積み上げていくか」。内村のチャレンジは続く。(山口史朗)