国際オリンピック委員会(IOC)は20日、スイス・ローザンヌで2日間開いた理事会を終え、2020年東京五輪に派遣する、地元の国・地域から出場できない選手による「難民選手団」の構成を来年6月に決めると発表した。現在はアフガニスタンや南スーダン、シリアなど出身の37選手を支援しており、陸上や競泳、柔道など8競技にわたる。今後は一般の選手とは異なる参加基準を設け、出場選手を絞り込む予定。
東京オリンピック2020
難民選手団は16年リオデジャネイロ五輪で初めて結成され、シリアや南スーダン出身などの10選手が陸上、競泳、柔道に特別参加した。シリアからドイツに逃れ、競泳女子の100メートルバタフライと100メートル自由形に出たユスラ・マルディニら10選手も、現在の37人に含まれている。トーマス・バッハ会長は出場選手数について「リオ五輪よりは増えるだろう」と見通しを語った。(ローザンヌ=遠田寛生)