政府が情報通信機器の調達から中国製品を事実上排除する申し合わせをしたことを受け、石田真敏総務相は11日の閣議後会見で、携帯電話大手各社が次世代移動通信方式「5G」の通信網を整備する際にも、「サイバーセキュリティーの向上に向けて積極的な取り組みを期待したい」と述べ、自主的な対応を求めた。
総務省は来年3月をめどに5Gで使う周波数を携帯各社に割り振る予定で、現在、割当先の決め方に関する指針を作成中。石田氏は「5Gを含む情報通信ネットワークの安全、信頼性を確保することが重要だ」と述べたが、指針に政府の申し合わせを反映させるかどうかは明言しなかった。
政府の申し合わせについて、ソフトバンクは5Gの基地局などの通信設備について同調する方針を表明。来年10月に携帯事業に参入する楽天は、中国製品を使う予定はないとしている。
申し合わせでは特定の企業名を明示していないが、華為技術(ファーウェイ)や中興通訊(ZTE)を排除する狙いとみられる。(徳島慎也)