積極的なM&A(企業合併・買収)で急激に業容を広げてきたトレーニングジム大手のRIZAPグループが、新規のM&Aの全面凍結を決めた。「プロ経営者」と言われるカルビー会長の松本晃氏(71)の助言によって、それまでの方針を百八十度転換。決断の背景を瀬戸健社長(40)に聞いた。
「買収後、ほったらかし」 ライザップ赤字転落の舞台裏
カルビー出身・松本氏に聞く ライザップ浮上の可能性は
――松本氏から全面凍結の提案を聞いたとき、抵抗感はなかったですか。
「めちゃくちゃありました。企業買収での利益を予算に計上し、直前に資金調達もしていた。その責任は非常に重く、簡単に譲れる話ではなかった。『まあ、まあ』『松本さんそう言いますけど』と手を替え品を替え、『なんとかお願いします』といろいろやったが、通用しなかった」
――松本氏とは何度ぐらい話し合いましたか。
「6、7回ぐらいですかね。全…