来年4月に予定される福岡県知事選で、自民党県連は29日、元厚生労働省福祉人材確保対策室長の武内和久氏(47)を推薦候補とする方針を決め、党本部に伝えた。前回支援した小川洋知事(69)が3選をめざし立候補する考えを表明しており、調整がつかなければ、分裂選挙になる可能性がある。県連は、年明けから党本部との本格的な協議を行う予定だ。
県連はこの日、公募に応じた3人を面接。推薦候補を武内氏に絞り込み、党本部の甘利明・選挙対策委員長に報告した。ただ、地元経済界や公明党、一部の自民国会議員は小川氏支援に前向きで、最終的な判断は党本部にゆだねる。
武内氏は福岡市出身。厚労省を退職後、地元テレビ局のコメンテーターなどを務めていた。記者会見で「少子高齢化に強い福岡をつくりたい」と語った。
一方、公募で敗れた九州大学の谷口博文教授(64)は記者団に、なお立候補をめざす考えを示した。共産党も候補を擁立する方針。