大阪府知事・大阪市長のダブル選(4月7日投開票)で、自民党は市長選に元大阪市議の柳本顕氏(45)を擁立する方針を固めた。柳本氏は2015年に実施された大阪都構想の住民投票で、反対陣営の中核を担った。大阪維新の会の候補と対決する「反維新」勢力の知事・市長候補が決まったことで、ダブル選の大枠の構図が固まった。
ダブル選は、大阪府の松井一郎知事(大阪維新の会代表)と大阪市の吉村洋文市長(同政調会長)が任期途中で辞職表明したのを受け、統一地方選と同日に実施される。維新は、知事・市長候補を入れ替えて立候補する異例の「クロス選」とする方針だ。
柳本氏は関西電力元社員で、1999年に大阪市議に初当選。15年11月の大阪市長選に立候補したが吉村氏に敗れ、今夏の参院選大阪選挙区に自民公認候補として立候補する予定だった。自民府連は都構想の課題に詳しい柳本氏を繰り返し説得。柳本氏は固辞していたが、最終的に受け入れた。
ダブル選をめぐっては、自民は知事選で元大阪府副知事の小西禎一(ただかず)氏(64)の擁立を決定。市長選で柳本氏の擁立が決まったことで、維新との対決構図が固まった。自民は今後、都構想に反対する「反維新」勢力の結集をめざす考えだ。