昨年6月に閉店した名古屋市の老舗百貨店、丸栄の西側壁面を彩ったモザイクタイル壁画と外壁タイルの一部が保存される見通しになった。住宅設備大手「LIXIL(リクシル)」が、愛知県常滑市で運営するINAXライブミュージアムでの展示を検討する。
LIXILが、丸栄に壁画の保存を申し出た。LIXILによると、壁画のどの部分を保存するのか、いつ展示を開始するのかといった詳細は決まっていないという。
一方、多治見市モザイクタイルミュージアム(岐阜県多治見市)でも、同様に壁画の一部保存に向けた調整が進められている。
丸栄本館は現在、解体に向けた作業が進んでいる。この本館が建てられたのは戦後間もない1953年。日本建築学会賞の作品賞を全国の百貨店の中では唯一受賞しており、同学会は「歴史的に貴重だ」として壁画保存を求めていた。