アフリカ有数の石油産出国のガボンで7日、国軍の兵士の一部が政府系ラジオ局でクーデターを起こしたと表明した。「病気のボンゴ大統領は職責を続ける力がない」と批判していたが、間もなく兵士は逮捕された。
兵士は午前6時半、首都リーブルビルにあるラジオ局で声明を発表。ロイター通信によると、国営テレビ局の周辺では銃撃戦もあったが、クーデターに参加している兵士の多くは逮捕されたという。
兵士は行動を起こした理由について、ボンゴ氏側による投票の不正が指摘されている2016年の大統領選挙を挙げ、「(抗議デモを実施した)若い同胞が殺害された」と語った。
ボンゴ氏は09年に死去した父の跡を継いで大統領に就任。昨年10月から病気療養でモロッコなどに滞在している。(ヨハネスブルク=石原孝)