アフリカのコンゴ民主共和国東部でエボラ出血熱が昨年8月から流行している問題で、隣国ウガンダの保健省は11日、コンゴに渡航していたウガンダ在住の5歳の男児が感染したと発表した。コンゴの流行地域から他国に感染が広がるのは初めて。現地政府や世界保健機関(WHO)は感染拡大を防ぐため、対応に追われている。
ロイター通信などによると、男児は今月9日ごろ、エボラ出血熱に感染していたコンゴ東部在住の親族と会った後、両親とともに陸路でコンゴを出国し、ウガンダ西部の街ブウェラに到着。その後、体調を崩したため病院に運ばれ、感染が発覚した。他の家族や親族にも同様の症状が出ており、隔離しているという。
コンゴ保健省によると、コンゴ東部では昨年8月以降、2062人が感染し、1390人が亡くなっており、国境を接する国への感染拡大が懸念されていた。コンゴ当局は国境を通過する人には発熱検査などを実施していたが、今回の男児のケースでは確認できなかったとみられる。(ヨハネスブルク=石原孝)