今月中旬にアフリカ南部を襲った大型のサイクロンによる被害が拡大している。モザンビークなど3カ国の死者は、23日までに700人を超えた。現地当局や国連、NGOなどが支援にあたっているが、道路や橋などが崩壊した地区もあり、犠牲者はさらに増えると予測されている。
現地政府や国連の発表によると、サイクロンによる洪水で民家が押し流されるなどの被害が続出。23日時点で、モザンビークでは417人が犠牲になった。隣国のジンバブエでも259人が亡くなり、217人が行方不明だという。マラウイでは56人が亡くなった。
世界食糧計画は、被害が特に激しかったモザンビークだけで、被災者は約170万人に上ると指摘。伝染病などの拡大も懸念されている。(ヨハネスブルク=石原孝)