米国防総省の情報機関である米国防情報局(DIA)は15日、中国の軍事的な目標や能力を分析した報告書「中国の軍事力」を初めて公表した。台湾問題が中国軍近代化の主な動機と分析し、中国が最新技術を駆使した軍事兵器開発を進めていることに強い警戒感を示した。
報告書では台湾問題をめぐり、「中国が長年重視しているのは、最終的に台湾を中国本土と再統一し、台湾の独立宣言をする試みを防ぐことだ」とし、「中国は他国軍が台湾に介入してくるというシナリオを想定し、他国軍の攻撃を排除するためのシステムを発展させている」と指摘した。
具体的には、中国のミサイル兵器の多くが台湾を攻撃する能力があり、H6爆撃機に搭載した巡航ミサイル「CJ20」は米領グアムの米軍基地も攻撃する能力があると指摘。中国の対艦弾道ミサイルにも言及し、「中国の政治指導者はこれらの軍事能力を保持することで台湾の独立運動を防ぎ、抑止に失敗すれば、台湾や軍事介入する第三国に対し、軍事的選択肢を取ることができると期待している」と分析した。
中国は近年、台湾への強硬姿勢…