第一生命ホールディングス(HD)は24日、米国の生命保険子会社・プロテクティブを通じて米中堅生保「グレートウェスト」の米国での保険事業を買収すると発表した。買収額は約1300億円で、6月に完了する見込み。米国での保険事業拡大に加えてプロテクティブとのシステム統合によるコスト削減効果も期待する。
グレートウェストは米国やカナダで保険事業を展開している。米国では個人保険・年金で約24万件の契約数があり、プロテクティブの販売網との相乗効果で事業拡大が期待される。
第一は今回の買収で、売上高に当たる保険料等収入が年数百億円、純利益が年50億~100億円押し上げられる見込みだ。
国内市場の伸び悩みで、大手生保各社は海外でのM&A(企業合併・買収)に注力している。第一生命HDは2015年、プロテクティブを約5700億円で買収。東南アジアなどでも積極的にM&Aを重ね、グループ全体に占める海外の利益の割合は約2割まで増えている。(柴田秀並)