兵庫県西宮市発注の下水道工事入札をめぐり、市上下水道局下水建設課の副主査が価格情報を漏らしたとする官製談合防止法違反容疑などで逮捕された事件で、同市では工事ごとに設計から発注、工事費精算に至る全業務を1人で担当していたことがわかった。県警は30日、市の上下水道局や本庁舎を家宅捜索した。
県警によると、29日に逮捕された副主査の広瀬大輔容疑者(35)は西宮市の土木工事会社に工事の設計金額などを事前に漏らした疑いがある。同社社員2人も公契約関係競売入札妨害容疑で逮捕された。県警は金銭授受などがなかったか慎重に調べる方針。市は今後、複数の担当者によるチェック体制の導入などを検討するとしている。