米フェイスブック(FB)のマーク・ザッカーバーグCEO(最高経営責任者)は30日、自社グループのメッセージ交換アプリ「メッセンジャー」や、「インスタグラム」、「ワッツアップ」の間で将来的にメッセージをやりとりできるようにする検討を進めていると明らかにした。ザッカーバーグ氏は電話会見で、三つのアプリの間で、相互にメッセージをやりとりできるようにする仕組みについて、「いま検討しているところで、利用者の使い勝手を向上させることになる」と導入に向けた意欲を語った。ただ検討の初期段階で、導入時期は「2020年かその先になる」とした。
「メッセンジャー」、メッセージ交換機能もある写真交換アプリ「インスタグラム」、スマートフォンで短いメッセージや画像をやり取りする「ワッツアップ」は世界でそれぞれ10億人以上の月間利用者を抱える人気アプリで日本での利用者も多い。現時点では三つのアプリは、アプリの枠を超えてメッセージをやりとりできないが、将来的にメッセージの相互交換が可能になれば、30億人規模の巨大ネットワークになる可能性がある。
日本などで人気の「LINE(ライン)」など他のメッセージアプリにとっては、大きな脅威になりそうだ。(サンフランシスコ=尾形聡彦)