米グーグルの親会社「アルファベット」が4日発表した2018年10~12月期決算は、主力の広告収入が伸び、売上高が前年同期比22%増の392億7600万ドル、純損益は89億4800万ドルの黒字に転換し(前年同期は30億2千万ドルの赤字)、増収増益となった。
グーグルの広告収入が同20%増の326億3500万ドルに上ったことが、大きく寄与した。特に、動画サイト「ユーチューブ」での広告収入は力強い伸びを示したという。ピチャイ最高経営責任者(CEO)は同日の電話会見で、「長期的にみて、人々はユーチューブを娯楽のために訪れるだけでなく、情報を求めてやってくるようになっていっている」とさらなる拡大への期待を語った。
一方で、10~12月期決算では、他社サイトにグーグルの検索エンジンを組み込んでもらう際などに支払っている「トラフィック獲得コスト(TAC)」と呼ばれる費用が同15%増の74億ドルに上昇するなど、コスト増も目立った。
同社の売上高や純利益は事前の市場予測を上回ったものの、費用がかさんでいることへの懸念から、同社株は同日の時間外取引で、3%程度値を下げて取引されている。(ロサンゼルス=尾形聡彦)