東京都豊島区は、性暴力被害を考えるために9日に予定していた区主催の講演会の延期を決めた。4日に区広報課長が女子中学生への強制性交容疑で逮捕されたことを受け、「被害者の心情を考慮し、事件発覚直後の時期の開催はやめるべきだとの判断になった」という。
講演会は男女共同参画都市宣言記念週間に合わせたイベントで、テーマは「沈黙は破れるのか~封じられる女たちのムーヴメント~」。横浜国立大学大学院都市イノベーション研究院の江原由美子教授が、性暴力を受けた女性が被害を訴えにくい社会について約2時間語る予定だった。
しかし今月4日、区広報課長の高島武彦容疑者が中学1年生の少女に性的暴行を加えた疑いで警視庁に逮捕された。区男女平等推進センターによると、区役所内では「こういった時期だからこそ開催するべきだ」との意見もあったが、最終的に延期を決定。受講予定だった85人に連絡した。新たな開催日は未定で、会場などの都合からしばらく時間がかかるという。