文部科学省は5日、公正な入試を確保するための指針を議論している有識者会議の中間まとめを公表した。医学部で相次いで不適切な入試が発覚したことを踏まえ、「社会からの理解と支持を得られるよう『公正性』が強く求められる」という内容。柴山昌彦文科相は会見で「各大学がしっかりと入試の点検や改善をしてほしい」と呼びかけた。
中間まとめでは、公正さを確保する方策として▽募集要項などで合否判定基準を可能な限り明示▽特定の属性の特別枠を設ける場合は内容や理由について情報提供し、説明責任を果たす▽評価や判定に用いない情報の提出を求めない▽合否判定では、恣意(しい)的な判断を防ぐため合議制の会議で行う▽補欠合格の候補者に成績順を開示して透明性を確保する――などを提示した。文科省は大学や高校の関連団体などから意見を聴き、5月に最終まとめを出す。(矢島大輔)