女子や浪人年数の多い受験生の得点を一律に下げるなど、過去の不正入試が発覚した東京医科大で16日、医学科の一般入試の合格発表があった。午前11時に東京都新宿区の大学で合格者の一覧が掲示されたが、ホームページなどにも掲載しているため、キャンパスまで見に来る受験生はほとんどいなかった。ホームページに掲載された合格者一覧によると、一般入試では34人、センター試験利用入試では12人が合格した。
東京医科大をめぐっては、私大支援事業に選んでもらう依頼をした見返りに、文部科学省の前局長の息子を入試で合格させたとして、前理事長と前学長が贈賄罪で起訴された。その後、女子受験生らを不利に扱っていたことが発覚し、大学側は過去2年間に不正に不合格としていた受験生計44人を追加合格とした。大学側は定員を超えないよう、今年の一般入試の募集定員は75人から34人に減らし、関係者によると志願者は昨年の3千人から3分の1ほどに落ち込んでいた。(矢島大輔)