トランプ米大統領は11日、メキシコ国境の町テキサス州エルパソで昨年の中間選挙後初となる政治集会での演説を行い、公約の国境の壁建設を強く訴えた。中間選挙で旋風を起こした野党・民主党の「新星」ベト・オルーク前下院議員も近くで壁に反対する演説をし、2020年大統領選に向けた前哨戦のような格好となった。
「オバマ再来」民主に新星 分断あおらぬ演説、聴衆熱狂
トランプ氏に挑むのは誰だ 「未来のオバマ」旋風の後は
巨大な星条旗の左右に「壁を完成させろ」(Finish the Wall)と書かれた大きな看板が掲げられた。これまでの「壁をつくれ」(Build the Wall)を発展させたものだ。20年大統領選の事実上のスタートとなる演説で、2期目を目指すトランプ氏は「壁」を強調した。
「(メキシコ側の)ファレスは昨年、1200件の殺人が起きた。壁からわずか数フィート隣のエルパソは23件。壁が効いている。壁はとても多くの命を救う」。トランプ氏は演説でエルパソを「全米で最も安全な町の一つ」と持ち上げ、壁の必要性を訴えた。
壁の建設費をめぐる与党・共和…