テニスのBNPパリバ・オープンは9日、米カリフォルニア州インディアンウェルズで行われ、女子シングルス2回戦で連覇が懸かる第1シードの大坂なおみ(日清食品)は世界ランキング65位のクリスティナ・ムラデノビッチ(フランス)を6―3、6―4で下した。大坂は1月末に世界ランキング1位になってから初勝利。3回戦では第25シードのダニエル・コリンズ(米)と対戦する。
土居美咲(ミキハウス)は第5シードのカロリナ・プリスコバ(チェコ)に7―6、1―6、1―6で敗れた。
男子シングルス2回戦では、西岡良仁(ミキハウス)が第21シードのロベルト・バウティスタ(スペイン)を7―6、6―4で破った。
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勝負を決めると、大坂は穏やかな表情でネットに歩み寄った。1月末に世界ランキング1位になってから初めての白星。昨年覇者としても注目を集める大会の初戦をクリアし、「ほっとしたというのが、感情をよく表していると思う」とほほ笑んだ。
相手は2月のドバイ選手権でストレート負けを喫したムラデノビッチ。この日は前回のような自滅はしなかった。「1位として、ということは考えていなかった。前に負けたから勝ちたかったのと、ここでの時間を楽しみたいと思っていた」
流れが悪くなっても落ち着いて、確率の高いショットを選択。第2セットは5―2から初めてブレークを許し、第10ゲームもピンチがあったが、中央への鋭いサーブやネットプレーで盛り返した。
第1セット終了時には新コーチのジェンキンス氏を呼んで助言を受けた。「何を言われたかあまり覚えてない」とはぐらかしつつ、「外からどう見えているかを知りたかった」と話した。
簡単なミスも多くまだエンジン全開ではない。強打が売りのコリンズと戦う3回戦へ向け、「たくさん映像を見て備えたい」と気を引き締めた。(時事)