四国電力伊方原発３号機（愛媛県伊方町）をめぐり、山口地裁岩国支部（小野瀬昭裁判長）は１５日、運転差し止めを求めた住民らの仮処分申し立てを却下した。基準地震動（想定される地震の揺れ）の合理性や、熊本県の阿蘇山の噴火リスクなどが争点だった。

申し立てたのは、瀬戸内海を挟んで伊方原発と向かい合う山口県南東部の住民３人。原発付近には、国内最大規模の活断層「中央構造線断層帯」が通り、住民側はこの断層帯と関連する活断層が原発から約６００メートルの沖合にある可能性を指摘。四電は、この活断層リスクを考慮しておらず、耐震設計のもとになる基準地震動が過小評価だと訴えた。四電側は「音波探査による詳細な調査で存在しないことを確認している」と反論していた。

また住民側は、原発から約１３…