大阪府警富田林署で、弁護士との接見後に逃走した樋田淳也被告(30)=加重逃走罪で起訴=の逮捕に協力したとして、府警は23日、道の駅「ソレーネ周南」(山口県周南市)を運営する周南ツーリズム協議会と警備員2人に対して、広田耕一本部長名の感謝状を贈呈した。協議会側には謝礼金200万円も贈られた。
200万円「この際一気に」 府警OBが集めた謝礼金
「どうなっとるんや…」 容疑者逃走、耳疑った府警幹部
府警は樋田被告の逃走後、有力な情報提供者に上限200万円の懸賞金を支払うと発表。今回実際に支払われるのかどうかが、ネット上などで話題となっていた。資金は、府警の退職者有志から広くカンパして集めた。
協議会などによると、9月29日夕、ソレーネ周南の私服の警備員が樋田被告に声をかけた。会計をせずに菓子パンなどの商品を、服の中や手に持って店の外に出ようとしたので呼び止めたという。警備員が事務所に連れて行き、110番通報。駆けつけた山口県警の警察官が窃盗容疑で現行犯逮捕した。その後、足の入れ墨や指紋などから樋田被告と判明した。
樋田被告は8月12日から49日にわたり逃走。ソレーネ周南は、富田林署からは約360キロ離れていた。(藤牧幸一)