山口県の周防大島(周防大島町)と本土を結ぶ大島大橋に貨物船が衝突した事故をめぐり、村岡嗣政知事は28日、船主の損害賠償の上限額を約24億5千万円とした広島地裁の決定を不服として、29日に即時抗告すると発表した。村岡知事は報道陣に対し、「島民に経済的な損失と、心身ともに大変な苦難を強いた責任を徹底して追及していきたい」と話した。
貨物船が橋に衝突、所有会社が謝罪
貨物船を所有するドイツの海運会社オルデンドルフ・キャリアーズが船主責任制限法に基づいて行った申し立てを受けて、広島地裁が2月15日付で上限額を決定した。事故による損害額は、橋と送水管の復旧費用だけでも約28億円余。県や周防大島町は全額賠償を求めて、海運会社に抗議文を出していた。(金子和史)