トルコのエルドアン大統領が、31日の統一地方選に向けた選挙集会で、ニュージーランドのイスラム教礼拝所(モスク)で起きた銃乱射事件の犯行の映像を流している。イスラム保守層の支持固めが狙いとみられるが、野党からは批判が出ている。
エルドアン氏は連日、党首を務める親イスラム政党「公正発展党」(AKP)の集会で演説しており、問題の映像は16、17日の会場の大画面で流された。殺人罪で起訴された豪州人のブレントン・タラント被告(28)が自ら撮影し、フェイスブックでライブ配信したとされ、世界中に拡散したものの一部だ。
エルドアン氏は事件後、「トルコと私が狙われた」と訴え、犯行がイスラム恐怖症の高まりによるものだと主張していた。集会でも映像によって危機を演出し、イスラム保守層の支持に訴える狙いだったとみられる。
最大野党・共和人民党のオズト…