大リーグ・ヤンキースの田中将大が8日(日本時間9日)、敵地でのアストロズ戦に先発した。一昨年にワールドシリーズを制したときの主力が多く残る強力打線に対し、田中は6回をソロ本塁打による1失点に抑え、勝利投手の権利を手にして降板した。だが救援が打たれ、今季2勝目はならなかった。試合は3―4でヤンキースが敗れた。
ピンチでこそ、捕手の構え通りに投げきる
ピンチでこそ、捕手の構え通りに投げきる。それが日本球界で活躍したときからの田中のすごみだ。
真骨頂を六回に見せた。
無死一、二塁から、前の打席でソロ本塁打を浴びているアルテューベを迎えた。4球すべてを外角に集め遊ゴロ。続く3、4番もスライダーを外角低めに投げきり、この試合最大の危機を無失点で乗り切った。「一人ひとり、どうやって抑えるかを考えていた」
今季は先発した3試合すべてで、安定した投球を見せている。「必要なことを準備して、試合に入る。その繰り返し」と田中。続けられれば、シーズン後半には6年連続の2桁勝利も見えてくる。(ヒューストン=井上翔太)