富豪からシャンパンのプレゼント、大手新聞社との密約――。中東のイスラエルで、10年にわたる長期政権を率いてきたネタニヤフ首相に、汚職の疑いが次々と浮上しています。今月9日には総選挙が予定され、首相にとどまれるかが決まります。その結果は、近年、イスラエルへの投資を急増させている日本にとってもひとごとではありません。首相が疑惑をはね飛ばすため取る戦略は、あの政治家とそっくりでした。
総選挙を4日後に控えた4月5日、イスラエルの新聞にこんな世論調査結果が載りました。
Q 今回の選挙戦をどうみますか?
A 暴力的 14%
公平 12%
汚い 69%
有権者の7割近くが「汚い」と感じるほど、今回の選挙戦は異常事態になっています。最大の理由は、再選を目指すネタニヤフ氏にかけられた「三つの汚職容疑」です。
容疑① 富豪からの高額な贈り物
ネタニヤフ氏は、米映画「ボヘ…