女性3人組テクノポップユニット「Perfume(パフューム)」が、米国カリフォルニア州の砂漠地帯で毎年恒例の大型野外フェス「コーチェラ・フェスティバル」に14、21日(日本時間15、22日)に出演する。過去にはレディー・ガガらが出た大物ぞろいのイベント。垣間見える、日本のアーティストの海外進出事情とは。
Perfume「そのままで海外で勝負」インタビュー
コーチェラは、1年の音楽シーンを占う注目のフェスと言われる。日本勢は過去に「X JAPAN」などが出演した。多くの演目がユーチューブで生配信され、昨年はビヨンセが話題に。今年はアリアナ・グランデや韓国の女性グループ「BLACKPINK」も出る。「夢だったから、すごくうれしい。できることは全てやる」と、メンバーのあ~ちゃん。
7年前からアジアや欧米で断続的にライブをしてきた。「待っていてくれる人が多い」と、のっち。「でも、私たちを知らない人の前に立つことももっと必要」と、かしゆかは話す。海外での目標はニューヨークの「マディソンスクエアガーデン」のような、数万人規模の会場での単独ライブ。
所属する芸能プロダクション「アミューズ」(東京都渋谷区)のマネジメント担当者は、「日本語詞の曲は現地のラジオ局で流してもらいにくい。目標に近づくには、コーチェラ出演が絶対に必要だと米国のプロモーターに助言され、戦略を練ってきた」と話す。海外に出る契機は8年前。米国のアニメ映画で楽曲が使われ、3人が現地のイベントに行った際、熱狂的なファンに歓迎されたことだったという。
音楽ジャーナリストの柴那典さんは、日本のアーティストの「海外進出」の意味が変わってきた、と指摘する。「昔は松田聖子のように、現地のレコード会社からCDを発売することが必須。でも今はユーチューブと音楽配信サービスがあり、音楽は簡単に国境を越え、反響もつかみやすくなった。さらに現地でライブをすることで、ファンの基盤が固められる」。パフュームについては、「音楽と3人のダンスパフォーマンス、テクノロジーを駆使した演出が一体となっている。確固とした世界観があり、彼女たちと同じことは他のアーティストにはできない。エンターテインメントとしての評価が海外でも積み重なったのでは」とみる。
アミューズでは、ロックバンド…