「まだまだ勝手に関西遺産」
バブリーダンスで有名になった大阪府立登美丘(とみおか)高校ダンス部が今年、あの「体操」を堺市役所で披露していた。堺市育ちの私。そのテレビ映像を見た瞬間、はっとした。「これは堺っ子体操じゃないか!」
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高校生のダンスはリメイク(作り直し)したものだが、テンポのいい曲調はどこか懐かしかった。記憶は薄れているが、幼い頃に堺っ子体操をやっていたことだけは覚えている。あれは一体何だったのだろう。
気になって市役所に問い合わせてみた。「今もやっていますよ」。応対した職員さんが教えてくれた。堺市では小学6年になると、陸上競技場に市立の全92校の児童が集まり、2日間の連合運動会が開かれる。堺っ子体操はその準備体操として採り入れられていて、事前に各学校で指導している。新任教員は必ず先輩教員から教わるらしい。
堺っ子体操は1982年に先生たちが振り付けを考えたのが始まりという。現在のものは正確にいえば「新堺っ子体操」で、89年に高学年向きにリメイクされた。
30代半ばの私と同世代の堺市出身者は堺っ子体操のことを覚えているのだろうか。そんなことを考えていたら、職員さんから意外な言葉が返ってきた。「最近は、大人もやっていますよ。ぜひ見にきてください」
かくして、私は言われるがまま…