経営難から香港ファンドの完全子会社になったパイオニアが、国内の管理職を対象に希望退職の募集を始めたことがわかった。昨年12月にまとめた人員削減計画の一環で、近く管理職以外にも対象を広げる方針だ。まずはリストラを軸にして再建を急ぐ。
パイオニアの昨年3月末の単体従業員数は3182人で、平均年齢は43・2歳。管理職の割合は明らかにしていない。今月から募集を始めており、退職日は6月ごろの見通しだ。想定人数は「公表できない」(広報)としている。管理職以外の募集についても、労働組合から合意を得ているという。
パイオニアは主力のカーナビ事業の不振で、2019年3月期の純損益が3年連続の赤字になる見通し。昨年12月、香港の投資ファンド「ベアリング・プライベート・エクイティ・アジア」の完全子会社になって再建をめざすと発表し、グループの従業員約3千人を削減する計画を打ち出した。希望退職のほかに、採用の抑制や非正規社員の縮小なども実施する方向で、開発や生産、販売などの拠点を再編する方針も示している。
ベアリングから得る資金のうち…