子どもたちに火星での暮らしをイメージしてもらう模擬施設「火星1号基地」が17日、中国北西部・甘粛省金昌のゴビ砂漠に完成した。火星に関する知識を広めるとともに、宇宙の魅力を伝えるのが狙いという。国営新華社通信が伝えた。
「基地」は宇宙飛行士の居住区や制御室、生物を栽培する実験室などからなる。周辺には乾燥した土地が広がり、環境が火星と似ているという。2023年までに約25億元(約420億円)が投じられ、宇宙をテーマにした観光拠点として整備されていく。
中国は習近平(シーチンピン)国家主席の号令で、世界の宇宙開発をリードする「宇宙強国」をめざしている。今年1月には世界で初めて月の裏側に無人探査機を着陸させた。20年には、中国初となる無人の火星探査機を打ち上げる計画で、月と火星の探査を同時に進める予定だ。(香港=益満雄一郎)