河野太郎外相は28日、サウジアラビアの首都リヤドを訪れ、サルマン国王と会談した。河野氏は、石油依存からの脱却を進めるサウジの経済改革について「官民あげて協力を推進していく」と支援を強調。6月に大阪で開かれ、来年はサウジが議長国を務める主要20カ国・地域首脳会議(G20)での協力を確認した。
河野氏の訪問は就任以来2度目。河野氏はその後、アッサーフ外相と会談し、中東情勢などについて議論した。ムハンマド皇太子とも会談する予定だ。日本は石油輸入の約4割をサウジに依存しており「中東地域の安定の要」(河野氏)と重視してきた。
サウジは昨年10月にトルコの自国総領事館で起きたサウジ人ジャーナリスト殺害事件で国際社会から厳しい批判を浴びた。関与が疑われたムハンマド皇太子は、アラブ諸国や中国などの友好国を訪問する一方、西側諸国との関係立て直しが急務となっている。日本との会談には、イメージ回復の一助とする狙いもありそうだ。(リヤド=清宮涼、ドバイ=高野裕介)